鈴木盛久工房による南部鉄器の製作工程を、
動画で分かりやすく説明いたします。是非ご覧ください。
木型を用い 実型(銅型と底型に上下分かれた型、素焼きのレンガのような材質で出来ている)に荒挽き、中挽き、仕上挽きと荒い砂から絹真土(絹で濾した細かい砂)までを使い鋳型をつくる。
仕上げ挽きが終わり、型が乾燥しないうちに霰押し棒で1個1個押してゆく。
一般的な押し方は1段目の霰と縦に重ならないように霰と霰の間におしつけてゆく円周が大きくなる時は霰の粒径を大きくする。
川砂に埴汁(粘度を水に溶いたもの)を加えたものを団子状にしてそれで型の肌面に軽く打ち付けるようにして肌を置く又、布を丸めたタンポや筆で肌を表現する。
形や模様により使い分け鉄器の表面に微妙な肌合いがあらわれる。
一般に鉄瓶工房のように溶解量が少ない場合は、甑と呼ばれる小型の溶解炉が使用される。
鉄の解ける温度は1300度 - 1400度になる。
漆を加熱した鉄瓶に焼付け、下地をしその上に鉄漿液(おはぐろ、さびとも言う、酢酸液に鋼片をいれ1年以上放置したものにお茶の煮出した液をあわせるお茶の量の多少で黒から茶の色の違いが調整できる)を塗り色調を整える装飾的な効果と錆び止めの効果がある。